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企業向け危機管理[POSTED]:2018-07-31
企業における危機管理・不祥事危機対応の流れ
わが国では、企業や官公庁、地方自治体、独立行政法人あるいは大学、病院等の法人組織(以下総称して「企業等」)が、不正や不祥事その他危機的状況に直面したとき、できるだけ表沙汰にせずに隠蔽し、自らの組織内で片付けようとする傾向が強いように思われます。
しかしながら、インターネットの発達やスマートフォンなどの情報端末の普及により、ブログやコミュニティサイトなどのソーシャルネットワークサービスが身近になり、また、一般市民の不正や不祥事に対する意識レベルが向上した現在においては、企業等の意図しない形で不正や不祥事などが外部に漏れ出し、瞬く間に社会全体に拡散する事態が発生しており、企業等は上辺のきれいごとを維持できなくなっています。
企業等は、不正や不祥事などが外部に漏れて初めて危機的状況にあると認識して、本格的な対応の検討を始めるため、対応が後手に回ったり、解決までに長期間かかることから、世間からその企業の姿勢が問われたりし、存続や業績に大きな影響を与えることになります。
現在、不正や不祥事などが企業等に与えるダメージは、一企業を倒産に追い込むほど強力であり、会社経営において大きなリスクと言わざるを得ません。
そのため、不正や不祥事などが発生したときは、組織が素早く的確に動き、早期に問題を解決しなければなりません。つまり、有事対応のときこそ、その企業の真の力が試されているといっても過言ではないのです。
注意すべき点は、実際に有事対応を求められる場面では、迅速な対応が必要となる一方で、本業を遂行し続けなければならないため、腰を据えて解決方法を検討するだけの時間的余裕が全くないことが多いということです。
また、対応方法を一歩間違えば、損失がさらに拡大し、リカバーできないほどになることも考えられます。
不祥事の発覚後の対応
まずすべきこと
組織内対応
- ・情報収集・事実確認
- ・かん口令を引き、外部窓口を一本化
- ・代理人弁護士に対応を任せる
- ・問い合わせがきた場合の対応パターンを決定
全面肯定/大筋肯定/大筋否定/全面否定/現在調査中故に後程連絡
組織外対応
外部から問い合わせを受けたら、相手から必要事項を聴取し、調べて連絡する旨伝え連絡先を聞き出します。
- ・相手は誰か
- ・テーマは
- ・どんな話か 何についてどこまで深く知っているか
- ・何について非難・批判しているのか 相手の感情や要求はどうか
Steps
危機管理に関するポイント
以下の危機管理フローチャートをベースに、危機管理におけるポイント・ノウハウについて紹介します。
不祥事・不正行為・その他危機(以下「不祥事等」)は以下のように分類することができます。
分 類 | 例 |
---|---|
社内不祥事 | 横領、情報漏洩、贈収賄、脱税、インサイダー取引、風説の流布、偽装取引、架空取引、不正会計処理 |
労務問題 | 労災、過労死、自殺、解雇、セクハラ、パワハラ、マタハラ、人権問題 |
犯罪・事件 | 脅迫、反社会的勢力によるたかり、誘拐、強盗、毒物混入、ハイジャック、爆破、コンピュータハッキング、テロ、企業スパイ |
製品・サービスの事故・事件 | 欠陥商品、広告表示上のミス、偽ブランド、食中毒、異物混入、偽装商品、リコール隠し |
インターネット関連問題 | ネットトラブル、風評被害 |
環境公害問題 | 水質汚濁、大気汚染、騒音、土壌汚染、不法投棄、海洋汚染、有害物質漏出 |
法令違反 | カルテル、談合、下請法違反、偽装請負、不法輸出 |
プライベートに関する問題 | 役員の不倫問題、その他役員のスキャンダル、違法薬物・ハーブの所持・使用 |
危機管理に関するポイント フローステップ
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- STEP4 公表・報告等
- (1)公表 企業は、原因調査の結果、不祥事等の事実、不祥事等の原因、被害者対応、再発防止策、関係者の処分など不祥事等の事の顛末を公表し、ステークホルダーおよび世間に対し説明しなければなりません。 ア 記者会見 記者会見その他プレスリリースの方法については、『STEP 1 (2)緊急記者会見』において説明しています。そのほか、例えば、製造物責任(PL)をめぐる裁判で原告と和解する場合、公表する内容と表現に細心の注意を払わねばなりません。仮に「和解した」とだけ公表すると、ステークホルダーやマスメディ…...
- STEP3 再発防止策 策定
- (1)再発防止案の策定 再発防止案の策定のポイント (1)調査結果に基づくものであること (2)牽制作用が働く再発防止策となっていること (3)費用対効果を考えること (4)弁護士によるリーガルレビュー (5)関係者の厳正な処分 ア 調査結果に基づくものであること 調査チームから報告された原因調査の結果を分析したうえで、不祥事等の原因を除去し同様の問題発生を防ぐことのできる再発防止案を導き出す必要があります。再発防止案は、一般抽象的なものではあってはならず、できるだけ具体的なも…...
- STEP2 原因調査
- (1)調査チームの編成 調査チームとしては、主に社内従業員で構成される社内調査チームと、外部の専門家のみで構成される第三者委員会の何れかを選択することになりますが、社内調査チームを必ず選択しなければならない義務や、第三者委員会を必ず選択しなければならない義務が法的に存在するわけではありません。いずれを選択するかは、不祥事の規模・内容・ステークホルダーや世間の関心度などを総合的に考慮し、経営者が判断することになります。 ア 社内調査チームの編成 社内調査チームは、通常、総務部、法務部、コンプライア…...
- STEP1 初期対応
- 有事における初期対応は、不祥事等による金銭的損害やレピュテーションの毀損を最小化し、最短で回復させるにあたって必要となる最初のアクションであり、最も重要なものです。そのため、ポイントを押さえた適切な対応が求められます。 (1)緊急対応アクション 緊急対応アクション ① 第一報を受けたら、すぐに緊急対応アクションを ② 「最悪のケース」を想定して動け ③ 緊急対策本部を立ち上げる ④ 証拠物件の保全 ⑤ 応急措置の実施 ⑥ 死傷者がいる場合の対応 …...
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- 危機管理マニュアル作成におけるポイント・留意点
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他にはないサービス。無料相談は原則、受け付けません。
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「内容証明が届いた」「対立当事者に弁護士が就いた」「調停・裁判中」「調停・裁判目前」「弁護士を替えることを検討中」など、紛争性が顕在化している方は無料電話相談(初回15分)・無料メール相談(1往復のみ)・土日夜間の電話無料相談(初回15分)で対応します。
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