企業防衛の危機管理 危機管理・不祥事対応の弁護士相談は永田町法律税務事務所へ|危機管理.com
- [CATEGORY]:企業防衛の危機管理
情報漏洩[POSTED]:2018-07-09
(1)情報漏洩への対処法
会社は、IT技術の進化により、大量の顧客情報を電子的に集積、管理し、効率的にビジネスに活かすことができるようになりました。
その一方で、顧客情報の電子化により、容易に顧客情報が流出するリスクが高まっています。昨今では、外部のPCからインターネットを通じて社内サーバーに不正アクセスされ、顧客データーベースから顧客情報が外部流出したケースや、従業員やサーバー管理の委託先従業員が社内PCから社内サーバーにアクセスしてデーターベースから不正に顧客情報を抜き出し、外部に持ち出したケースなど様々です。
会社からいったん顧客情報が流出すると、その回収はほぼ不可能であり、インターネット上で永遠に流通する場合さえあるため、顧客情報の流出は会社の信用を大きく失墜させる結果となります。顧客情報の漏洩事件による二次的損害(顧客離れなど)の拡大を食い止めるために、迅速かつ的確な事件の把握、公表と、最大限配慮した顧客への対応が重要となります。
具体的には、上述の社内横領と同様に、迅速に対処すると共に、初期対応、不正調査の実施、再発防止策の策定・被害者への対応方針の決定、関係者の処分等、及び公表の手順で対応すると同時に、各顧客に対して、お詫びと顧客への対応内容をメール、書面により通知の上、「お客様お問い合わせ窓口」を設置し、個別に顧客に対し情報流出内容について回答できる体制を整える必要があります。
(2)対処実施のポイント
被害が顧客まで及んでいる場合には、ステークホルダーや世間の関心が高い事件であるといえます。
そのため、ステークホルダーに対する説明責任や顧客からの信用の回復のために、初期対応、不正調査の実施、再発防止策の策定・被害者への対応方針の決定、関係者の処分等、及び公表のプロセスを実施し、個別の顧客対応(メール等での通知、お客様お問い合わせ窓口の設置など)も必要です。
なお、顧客被害への対応は、誠意をもった対応をすべきことは当然ではありますが、一方で、対応基準が曖昧であったり、中途半端な対応であったりすると、顧客の不平・不満を買うことにつながり、逆にレピュテーションの毀損など損害が拡大することになります。
そのため、顧客被害への対応内容を決定する際には、世論の空気を読みつつ、お客様の声や世論がどう反応するかを意識し、慎重かつ冷静な判断が求められます。
不正・不祥事への対応にあたっては、顧客対応などセンシティブかつデリケートな問題も生じ、一歩対応を間違えば被害の更なる拡大にもつながりますので、弁護士に相談して慎重に進めるべきです。
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