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    [CATEGORY]:反社会勢力・クレーマー対応

粗暴な言動を繰り返して凄まれる[POSTED]:2018-07-26

債権者の代理人として来社した暴力団員が、大声で怒鳴ったり、応接セットのテーブルを蹴ったりしています。どのように対処したらよいでしょうか。

1.まず冷静に対応しましょう

暴力団員は暴力をちらつかせることで相手を屈服させ、自分の思い通りの結果を得るために、必要以上に粗暴な言動をとります。つまり相手に恐怖心を持たせ、困惑させることによって目的を達成させようとしているのです。これは、暴力団の常套手段であり、仕事の一貫なのです。暴力を振るわない、また怖くない暴力団員はおらず、暴力団員の言動によって恐怖心を持ち、困惑するのは、一般の市民において当然の感情といえます。
なので、大声で怒鳴る行為や、応接セットを蹴るという行為は、こちらに恐怖心を与え、困惑させることが目的で行っているということをまず冷静に理解することが大切になります。

2.債権者の権利行使

債権者は、自己の権利を実現するために債務者方を訪れ、権利を行使することができ、さらに代理人を選任し、代理人によって権利を行使させることが可能となります。つまり、お金を貸した相手の家や会社に貸したお金の返還を要求することができますし、その際に少々大声を出すこともあるかもしれませんが、この辺までは許容範囲内であるといえます。しかし、返還を求める際に、暴力行為を行う行為、相手を脅迫するような言動等の手段をとることは、許される範囲を超えている違法行為であると考えられています。
つまり債務者が任意による返済をしないときには、債権者は訴訟を提起して裁判、または強制執行により返済を受ける等の手段によって実現させることができると社会における法律で定められているといえます。

暴力団員は、このような社会における仕組みを十分に理解をしているため、自身の行為が法律上認められるものではないことや、場合によっては犯罪行為に該当することになり、刑務所へ行くことになるかもしれないということを分かった上で、恐れつつも行動しています。

なお、貸金業者が債権者の場合、貸金業法において禁止されている取立ての方法にあたることも考えられます。
また、債権者の代理人として暴力団員が取立てを行う行為は、弁護士法に違反することがあります。

3.対応策

冷静に対処するためにも一人で対処しようとすることは避け、複数で対処することが大切です。対応する際には一人が相手と話し合うようにし、その際には相手の挑発に乗らないように発言には十分注意が必要です。
直接相手と話をする一人以外は、相手の言動を録音またはメモを取ることが大切です。これは、相手の粗暴な言動を抑止する効果があります。仮に、録音やメモができないとしても、相手がどのような言動を取り、どのような人であるか、また身体的特徴等を記録または記憶しておくことが重要です。これは、問題が大きくなった際に重要な証拠となることがあります。また、相手の氏名を聞いておくことも大切です。
相手が暴力的言動をやめない、もしくは長時間話し合っても解決しないときには退去を求めることも一つの方法です。その際には「○時○分までに退去してください」とあらかじめ通告しておき、その時間を過ぎても居座りを続けているようであれば、恐喝罪またはその未遂罪、不退去罪、業務妨害罪等が成立することもあるので、警察に連絡することが必要です。

4.指定暴力団員のとき

相手が指定暴力団員であり、かつ指定暴力団の威力を誇示して行動をしている場合、暴力団対策法によって禁止されている暴力的禁止行為に該当するようであれば、警察から中止命令を出してもらえることがあります。なので、このような場合には、早めに警察または都道府県暴力追放運動推進センターあるいは弁護士会に相談することがよいと思われます。

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