婚活トラブル 危機管理・不祥事対応の弁護士相談は永田町法律税務事務所へ|危機管理.com

    [CATEGORY]:婚活トラブル

婚活パーティで出会い、付き合った男が既婚者だと判明した。訴えることができるか。[POSTED]:2018-07-10

[ 問 題 ]Q32 婚活パーティで出会い、付き合った男が既婚者だと判明した。訴えることができるか。
不正解答え:『 B.慰謝料を請求できる。 』
理由:財産を取られなければ詐欺には当たらず刑事事件にはならませんが、慰謝料は認められる可能性があります(ただし悪質事例に限られます)。
正解!答え:『 B.慰謝料を請求できる。 』
理由:財産を取られなければ詐欺には当たらず刑事事件にはならませんが、慰謝料は認められる可能性があります(ただし悪質事例に限られます)。
不正解答え:『 B.慰謝料を請求できる。 』
理由:財産を取られなければ詐欺には当たらず刑事事件にはならませんが、慰謝料は認められる可能性があります(ただし悪質事例に限られます)。

「あら、お知り合い?」

大学病院で薬剤師をするA子は30歳。仲の良い友達にまだ独身者が多いのは東京だからでしょうか。あまり結婚に対する焦りはありません。しかし、最近は親がうるさくなってきました。子供が欲しいと考えると、確かにそろそろ真剣に考えなくてはと思っていました。
「結婚は契約」と言い切るA子は、条件重視で婚活をすることにしました。会費は多少高いのですが、男性は高学歴で高収入限定の結婚相談所に登録しました。
A子自身も一流大学を卒業しており、今までそこそこモテてきました。プライドの高さが邪魔をしてなかなか謙虚になれないだけなのです。しかし、入会した相談所が主催するパーティに参加して現実を知りました。30歳では誰も相手にしてくれないのです。A子が求める高スペックの男性は、馬鹿で若くてかわいい女子に群がります。それでも必死になって何度も参加しました。
そんな中、やっと運命の相手と出会えました!37歳商社勤務のR男。高学歴、高収入、高身長。ワールドワイドに飛び回るR男は、話も面白い。デートを重ねて、A子はますますR男に夢中になっていきました。
結婚相談所を介して知り合ったのだから、トントン拍子に結婚の話が進むはず。しかしR男は、月の半分が海外出張。たまの休みもゴルフコンペに友人の結婚式と、A子の思う様には会えません。R男の都合で呼び出されて、一緒に食事をし、高級ホテルに泊まって性行為をするだけ。
「家に行ってみたい。」
「出張の準備で荷物がぐちゃぐちゃだから、今度ね。」
「来月あたり、私の両親に会ってほしいな。」
「ごめん、その時期は多分ニューヨークだと思う。」
仕事と言われると、A子としては何も言えません。出張中は電話で話すこともできない。なんとかして結婚したいと考えるA子は、R男に嫌われることを極度に恐れ、自分を押し殺していました。理解ある女の方が、結婚向きなはず。忙しい彼氏をそっと見守らなきゃ。
いつになったら結婚してくれるのだろう。ぼんやり考えながら歩いていると、R男の会社の近くにいました。商業施設の入ったタワービル。ちょっと寄って行こうかな。
カフェでコーヒーを買って一人で考え事をしていた時、目の前をR男が通り過ぎました。なんと女性と手をつないでいるではないですか!A子は目ざとく、R男の左手薬指に光る指輪を見つけました。
「ちょっと!」
激しい剣幕でR男に詰め寄るA子の声が、ホール中に響いました。R男は動揺した顔をしたものの、一緒にいた女性はまったく悪意のない笑顔を向けています。
「あら、お知り合い?R男の家内です。R男と同じ会社で働いているんです。よろしくね。」
騙された。結婚相談所を利用して騙すなんて許せない!

既婚者の婚活パーティ参加は珍しくない

独身男女が真剣に結婚相手を探す(ことになっている)婚活パーティ。素敵な男性との運命的な出会いの後に付き合いし始めたら、実は既婚者だった、ということも珍しくはないようです。独身女性からすればとんでもないことですが、法的問題はあるのでしょうか。詐欺の刑事事件として訴えてやると言いたいところですが、実際にはどうなのでしょうか。刑事事件弁護士が解説します。
実は、既婚男性が婚活パーティに参加して、女性と知り合っても、刑法上は、罪に問われなく刑事事件にはならないのです。その後に男女交際に発展した場合であっても同様です。肉体関係に至った場合でも、詐欺罪は成立せず刑事事件にはなりません。女性の貞操を騙し取ったことになりますが、女性の貞操は財物ではありません。財物や財産上の利益を騙し取った場合のみに成立するのが、詐欺罪なのです。

では、女性は既婚男性に対して民事上の損害賠償を請求することはできないのでしょうか。ケースバイケースですが、極端な事例では慰謝料請求が認められています。
たとえば、結婚紹介所を利用して女性と交際し、結婚意思を偽って女性と継続的に性的関係を持っていた男のケースです。結婚を迫られると、条件が整っていないとして拒んでいました。しかも並行して付き合っている女性は他にもいたうえ、女性は妊娠中絶しているという事案でした。この男に対し、人格権侵害による300万円の慰謝料を支払うよう命じた判例があります。
なお、悪質な既婚男性は、パーティの主催者側からも訴えられるリスクがあります。既婚を隠して参加した場合の違約金規定を定めている業者もあるようです。違約金の額がそのまま裁判で認められるかは別として、賠償義務が生じる可能性はあります。被害女性と一緒に業者が、既婚男性を訴えた事件もあるようです。また、刑法上も、既婚男性の参加が主催会社に対する業務妨害として刑事事件になる可能性もあります。
結婚相談所の中には、会員登録の際に、独身証明書の提出を求めるものもあります。独身証明書は本籍地のある市区町村役所(役場)で発行されるもので、戸籍上独身であることを証明するものです。
この独身証明書を何とかして自分で作成してしまおうと考えた男性に、刑事事件弁護士から忠告です。独身証明書を偽造すれば公文書偽造罪の刑事事件になります。独身を装って婚活パーティに参加したいがために刑事事件の被疑者になるようなことだけは避けてください。

刑事事件弁護士の一言

よほどの悪意があったかどうか。

ページトップへ戻る

婚活トラブル』のその他の記事

外国人の彼氏が結婚していないかどうか、彼氏に知られずに確認する方法はあるのか。
[ 問 題 ]Q58  外国人の彼氏が結婚していないかどうか、彼氏に知られずに確認する方法はあるのか。 A.ある。 B.ない。 不正解答え:『 B.ない。 』 理由:彼氏を通じて書類を入手する必要があります。 正解!答え:『 B.ない。 』 理由:彼氏を通じて書類を入手する必要があります。 「この女は何者?」 留学先のカナダで出会ったアメリカ人男性Vと恋に落ちたY子。留学期間を終えても二人の情熱が冷めることはなく、半年間の遠距離恋愛の末、Vは日本で暮らす決意をし、来日しま…...
[ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
    男性から貢がれていたが、実は本命の彼氏がいるとバレた途端、「貸した金だから返せ」と言われた。
    [ 問 題 ]Q52 男性から貢がれていたが、実は本命の彼氏がいるとバレた途端、「貸した金だから返せ」と言われた。 A.返す必要はない。 B.返さなければいけない。 正解!答え:『 A.返す必要はない。 』 理由:貸した側が貸したと立証できない限り、もらったものはもらったものということになります。 不正解答え:『 A.返す必要はない。 』 理由:貸した側が貸したと立証できない限り、もらったものはもらったものということになります。 「彼氏と結婚するそうだね」 U男はR子の一…...
    [ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
      同棲を解消して、彼氏が留守の間に引越しすることを決めた。折半して買った家具や電気製品はどうするか。
      [ 問 題 ]Q51 同棲を解消して、彼氏が留守の間に引越しすることを決めた。折半して買った家具や電気製品はどうするか。 A.すべて持ち出して大丈夫。 B.半分程度なら持ち出して構わない。 C.すべて置いていかなくてはいけない。 不正解答え:『 C.すべて置いていかなくてはいけない。 』 理由:彼氏と共有しているものを持ち出せば窃盗罪が成立し刑事事件になります。持ち出すには話し合いが必要です。 不正解答え:『 C.すべて置いていかなくてはいけない。 』 理由:彼氏と共有してい…...
      [ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
        振った元彼が私の個人情報をネットに晒しているようだ。
        [ 問 題 ]Q40 振った元彼が私の個人情報をネットに晒しているようだ。 A.削除できる。 B.損害賠償請求できる。 C.AとBの両方。 不正解答え:『 C.AとBの両方。 』 理由:個人情報が掲載されているサイトのプロバイダに対して削除依頼をすることができます。書き込んだ者を特定した後に、損害賠償請求をすることも可能です。 不正解答え:『 C.AとBの両方。 』 理由:個人情報が掲載されているサイトのプロバイダに対して削除依頼をすることができます。書き込んだ者を特定した後…...
        [ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
          元彼が自分の裸の写真を今も持っている。何とかならないか。
          [ 問 題 ]Q39 元彼が自分の裸の写真を今も持っている。何とかならないか。 A.画像消去の強制執行を申し立てる。 B.画像返還訴訟を起こす。 C.どうにもならない。 不正解答え:『 C.どうにもならない。 』 理由:双方合意のうえで撮影したものなら違法性はないですから、法律ではどうすることもできないでしょう。 不正解答え:『 C.どうにもならない。 』 理由:双方合意のうえで撮影したものなら違法性はないですから、法律ではどうすることもできないでしょう。 正解!答え:『…...
          [ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
            結婚式を挙げた相手が実は既婚者だった。訴えられるか。
            [ 問 題 ]Q36 結婚式を挙げた相手が実は既婚者だった。訴えられるか。 A.結婚式の費用は請求できる。 B.結婚式の費用に加え、慰謝料を請求できる。 C.泣き寝入りするしかない。 不正解答え:『 B.結婚式の費用に加え、慰謝料を請求できる。 』 理由:結婚式まで挙げるという悪質さから、高額の慰謝料が予想されます。 正解!答え:『 B.結婚式の費用に加え、慰謝料を請求できる。 』 理由:結婚式まで挙げるという悪質さから、高額の慰謝料が予想されます。 不正解答え:『 B.…...
            [ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
              結婚を前提に付き合っている男にお金を貸した。別れるときに返済を求めても返してくれない。
              [ 問 題 ]Q35 結婚を前提に付き合っている男にお金を貸した。別れるときに返済を求めても返してくれない。 A.詐欺罪に問える。 B.ケースバイケース。 C.詐欺罪にならない。 不正解答え:『 B.ケースバイケース。 』 理由:最初からだますつもりでなければ、詐欺にはあたらず刑事事件にはなりません。 正解!答え:『 B.ケースバイケース 』 理由:最初からだますつもりでなければ、詐欺にはあたらず刑事事件にはなりません。 不正解答え:『 B.ケースバイケース 』 理由:最…...
              [ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
                医師限定の婚活パーティ。相手は医者だと信じてよいか。
                [ 問 題 ]Q33 医師限定の婚活パーティ。相手は医者だと信じてよいか。 A.信じてよい。 B.業者が医師免許証を確認していれば信じてよい。 C.疑ったほうがよい。 不正解答え:『 C.疑ったほうがよい。 』 理由:医師免許を偽造する参加者もいます。 不正解答え:『 C.疑ったほうがよい。 』 理由:医師免許を偽造する参加者もいます。 正解!答え:『 C.疑ったほうがよい。 』 理由:医師免許を偽造する参加者もいます。 「笑いが止まらないよ。」 K男は、友人の医師…...
                [ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
                  自分のマンションに愛人を住まわせていたが、関係を清算した。追い出すことができるか。
                  [ 問 題 ]Q31 自分のマンションに愛人を住まわせていたが、関係を清算した。追い出すことができるか。 A.追い出せる。 B.追い出せない。 不正解答え:『 B.追い出せない 』 理由:愛人契約は公序良俗に反しますので、その利益を返還させることはできません。 正解!答え:『 B.追い出せない 』 理由:愛人契約は公序良俗に反しますので、その利益を返還させることはできません。 「俺のマンションに男を連れ込むなんて許せない。」 Y男は飲料メーカーの役員を務める55歳。横浜…...
                  [ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
                    妊娠させ、中絶費用と慰謝料を要求された。どこまで払う義務があるか。
                    [ 問 題 ]Q14 妊娠させ、中絶費用と慰謝料を要求された。どこまで払う義務があるか。 A.中絶費用は負担すべき。 B.中絶費用に加え、慰謝料も支払うべき。 C.どちらも支払う義務はない。 不正解答え:『 C.どちらも支払う義務はない。 』 理由:合意のうえで性行為をしたなら、双方の自己責任。妊娠は病気ではなく、損害は発生しないから慰謝料も発生しません。 不正解答え:『 C.どちらも支払う義務はない。 』 理由:合意のうえで性行為をしたなら、双方の自己責任。妊娠は病気ではな…...
                    [ 危機管理における男女トラブル , 婚活トラブル ]
                      ページトップへ戻る

                      他にはないサービス。無料相談は原則、受け付けません。

                      無料相談を掲げる法律事務所とは一線を画し、価格競争はせず、報酬に見合う良質なサービスを提供しています。他の弁護士事務所にできないミッションを達成し、紛争解決に集中してリソースを割くために、相談対象を紛争性がある危機管理事件に限定しています。
                      「内容証明が届いた」「対立当事者に弁護士が就いた」「調停・裁判中」「調停・裁判目前」「弁護士を替えることを検討中」など、紛争性が顕在化している方は無料電話相談(初回15分)・無料メール相談(1往復のみ)・土日夜間の電話無料相談(初回15分)で対応します。

                      来所ビデオ通話電話・メール・土日夜間
                      内容証明が届いた事件1時間:
                      12,000円税別
                      ※来所困難な方に限り、
                      1時間30,000円税別にて
                      電話相談に応じます。
                      1時間:
                      62,000円税別
                      電話:初回15分
                      メール:初回1往復
                      土日夜間:初回15分
                      無 料
                      対立当事者に弁護士が就いた事件
                      調停・裁判中、調停・裁判目前の事件
                      弁護士を替えることを検討中の事件
                      その他、紛争性がある事件
                      (潜在的なものも含めて)
                      非対応
                      来所ビデオ通話電話・メール・土日夜間
                      内容証明が届いた事件1時間:
                      12,000円(税別)
                      ※来所困難な方に限り、1時間30,000円(税別)にて電話相談に応じます。
                      電話:初回15分
                      メール:初回1往復
                      土日夜間:初回15分
                      無 料
                      対立当事者に弁護士が就いた事件
                      調停・裁判中、調停・裁判目前の事件
                      弁護士を替えることを検討中の事件
                      その他、紛争性がある事件
                      (潜在的なものも含めて)
                      非対応

                      ※お電話やメール、土日夜間の電話相談は、「内容証明が届いた」「対立当事者に弁護士が就いた」「調停・裁判中」「調停・裁判目前」「弁護士を替えることを検討中」など、紛争性が顕在化している危機管理事件に限定して、簡略なアドバイスを差し上げる限度で提供しています。メール相談電話相談または土日夜間の電話相談よりお問い合わせください。

                      ※一般的な法律知識については、お電話やメールでのお問い合わせを受け付けておりません。
                      一般的な法律知識に関する情報は危機管理大全でご案内していますので、こちらをご利用ください。

                      来所予約・お問い合わせ
                      03-5532-11129:00~19:00 土日祝日除く※お電話又は予約フォームにて法律相談のご予約をお取り下さい。
                      ※小さなお子様の同伴はご遠慮ください。