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冤罪の可能性[POSTED]:2018-07-20
(1)痴漢冤罪の実情
痴漢被害の申告が急増する一方で、逮捕された男性が「真犯人である別人と間違われたのではないか」「鞄がぶつかったのを手で触られたと勘違いしたのではないか」と無罪を主張し、裁判の結果、無罪が確定するケースも散見されます。
通勤ラッシュ時の混雑した電車内では、女性がいつ被害に遭ってもおかしくない反面、男性もいつ冤罪事件に巻き込まれてもおかしくない状況にあります。
2009年4月14日には最高裁が痴漢事件で無罪判決を出しています。
電車内で女子高校生に痴漢をしたとして、防衛医大教授が強制わいせつ罪に問われた事件で、有罪とした一、二審判決を「必要な慎重さを欠いていた」と指摘して破棄しました。
痴漢は客観的な証拠が得にくい一方、犯人とされると被告には有効な反論が難しいという特長を指摘しました。5人の裁判官のうち3人の多数意見で、2人は反対意見を述べる、という微妙な判断でした。冤罪の場合、容疑者とされた人が受ける被害は深刻です。
(2)冤罪の場合の不利益
否認した男性が93日間も勾留されたケースもあります。勤め先を解雇される場合も多く、社会的な立場や経済的基盤を一挙に失ってしまいます。
また、無罪判決が出た場合であっても、「痴漢で逮捕」と大きく報じられた後では、信用回復は実質上困難であることが現実です。ありふれた犯罪行為であるからこそ、報道されるか否かは、容疑者のその後の人生にとって多大な影響を及ぼします。
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