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暴力団事務所追放のための住人運動[POSTED]:2018-07-25

暴力団事務所の明渡しについて、地域住民が結束した組織づくりの方法と運動形態について教えてください。

暴力団にとって暴力団事務所はあらゆる活動の拠点となり、組織の存在を誇示する上でシンボルとなります。よって、暴力団同士の抗争が起これば、拳銃で事務所を撃ち込むような事件が多発し、巻き添えで近隣住民が被害を被ることもあります。
このような被害を回避するためにも、住民が結束し、平穏で安全な地域住民の生活を脅かす暴力団事務所を追い出すことが重要となります。

1.組織づくり
(1)暴力団事務所追放運動の立ち上がり

暴力団事務所を地域から追放しようという運動が起こるきっかけはさまざまあります。たいていの場合、他の場所から新たに事務所が移転してきた場合や、既存の事務所でも抗争や発砲事件が発生したときですが、そのようなことがなくても、日頃から不安を感じながら過ごしている人同士が集まり、運動を起こすこともあります。
一人で運動を起こすことは恐怖心などにより困難であっても、同じ思いを持った者同士で集まり、運動を起こすことであればできると思われます。

(2)関係機関への相談

運動を起こす相手が暴力団であるため、住民の参加を得るためには、住民の安全を確保しながら運動を進めていくことが必要不可欠となります。このことからも、警察の協力は必要であるといえます。
また、各都道府県では、暴力追放運動推進センターや暴力追放県民会議などの支援組織が存在し、さらに弁護士会でも暴力団対策への取組みを行っており、この三者が支援をしてくれるので、暴力団事務所の追放に対する運動を起こす際には、いずれかの機関に相談することが大事です。

(3)組織の構成

暴力団事務所の追放は、多くの近隣住民が結束し、協力し合いながら運動を進めていくことによって成果に繋がります。だからといって、暴力団事務所の影響が及ばないところまで範囲を広げてしまうと結束力も弱まってしまうので、事務所を囲む程度の規模が望ましいと思われます。自治体などの範囲で、暴力団事務所の追放に賛同する者同士で組織をつくり、さらに暴力団事務所の追放に対して熱意を持った人を中心として選ぶこともよいかと思われます。

2.運動形態
(1)住民運動

運動を起こすにあたり、暴力団側に対して住民の暴力団事務所を追放しようとする意志を示すことが必要です。住民運動の方法としては、住民大会などの開催によって意見を集約し、警察などの支援を得ながら、決議文等の形で暴力団に手渡すことや、横断幕等を掲示するといった方法があります。
また、住民同士の結束を強め、維持するためにも、住民同士が集まり話し合える場を定期的に設けることが大事であるといえます。これは、相手が暴力団であるため、住民は常に不安と恐怖心を持って運動を進めていかなければならず、その気持ちに打ち勝つ気持ちを持つ必要があります。そのためにも団結を強めることは重要です。

(2)法的手段

暴力団の所有する建物に事務所が入っている場合であっても、裁判によりその事務所の使用を禁止する措置をとることができるようになります。
人が平穏に生活する権利(人格権)に基づき仮処分による使用の禁止が認められた事例も多々あります。困ったときには、警察や暴力追放運動推進センター、弁護士会に相談すれば支援が得られます。

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