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断る理由(3) ゴルフプレー[POSTED]:2018-07-26
私はあるゴルフ場の支配人をしています。ゴルフプレーの予約を受けましたが、会員の同伴として来場したのは、子分らしき二名を連れた明らかに暴力団員風の人物でした。ゴルフ場の品格を守るためには、その人物のプレーを断りたいのですが、どのようにしたらよいでしょうか。
1.ゴルフ場の利用とその制限
ゴルフは、多人数のプレーヤーが同時にラウンドし、ボールの飛距離と方向性を競う競技であるため危険です。なので、競技のルールを知っておくことは当然ですが、他にもマナーやエチケットを守れる者でなければ、他のプレーヤーが安全で快適にゴルフ場施設を利用する上で妨げられるおそれがあります。
また、ゴルフ場側としても、構成員の質を保持及び向上させたいという目的もあります。
つまり、ゴルフクラブとしては、他の利用者に迷惑をかけ、またゴルフ場自体の品格を損なうような場合には、そのような利用者の入会を断ることもできますし、会員資格に制限をつけ、それに対する約款や規則をつくることも法的にも可能です。
2.入場、プレーの拒否
暴力団員が出入りすることになれば、ゴルフ場を賭博の場として利用されることや、プレー中の小さなトラブルから、一般のプレーヤーやゴルフ場の職員に危害が及ぶこともあります。
このようなことから、ゴルフクラブの約款や会則上で、ビジター紹介の基準における規則を定めるところが増えています。
一例
暴力団対策法に定める暴力団の構成員、準構成員、および同法2条1号所定の暴力的不法行為等をなすおそれのある者のクラブ及び施設への入場、利用を禁止し、会員がこれらの者を紹介、同伴することを禁止した上、偽名を使用して申込みをしていることが判明したときには利用の拒絶、またプレー開始後にこれらのことが判明したときにはプレー継続の拒絶をすることができる。
このような規約があれば、これに該当する者に対する利用を拒絶する理由ができるので、プレーを断ることができるようになります。
また、多くのゴルフ場では、ゴルフ場防犯連絡協議会などの組織に加入しており、ゴルフ場からの暴力団排除宣言(決議)がなされています。現に、「暴力団員の利用はお断り」という看板を人目につくところへ置いているところもあります。
つまりゴルフクラブにおいて特別な規約がなかったとしても、暴力団排除宣言(決議)を理由に暴力団員の入場およびプレーを断ることはできるということになります。
3.プレーをどのように断るか
暴力団員に対してどのように断ればよいかと悩む者もいるかもしれませんが、全く悩む必要はありません。
仮に暴力団員が会員の同伴者として来場したのであれば、会員の者を呼び、規則または暴力団排除宣言(決議)違反であるということを直接説明し、会員の人からビジターに拒絶の説明をしてもらえばよいのです。
会員の者からは、何かしらの文句を言われることが考えられますが、あくまで毅然とした態度を取り、拒絶の意志を伝える必要があります。この拒否の態度を取ることによって、ゴルフ場の品格も保たれます。
- 2018-07-26
- [CATEGORY]:企業編(受付応対), 民暴対策Q&A, 反社会勢力・クレーマー対応
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