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    [CATEGORY]:反社会勢力・クレーマー対応

「えせ同和行為」とは[POSTED]:2018-07-25

「えせ同和行為」というのは、どういうことですか。

1.「えせ同和行為」とは

「えせ同和行為」とは、同和問題を口実または同和団体を名乗ることによって、企業や市民、行政機関等に対し、不当な利益や義理なきことを求める行為のことをいいます。つまり、同和問題の名を借り、同和団体を名乗ることにより、本来であれば支払う必要のない金員を支払うよう要求することや、一般的に比べて有利な取扱いをさせようとすることをいいます。

2.「えせ同和行為」がなぜ問題となるのか

「えせ同和行為」は、本来であれば自由な意思決定によって行われるべき取引を歪めることや、適正な行政の推進を阻害するという点を見れば、近代社会の「法の支配」の原則に対して真っ向から反するものであるとはいえ、さらに同和問題を解決するにあたり、これまでに政府や地方自治体、民間運動団体などが行ってきたことに対しての努力を無駄にすることも考えられます。

「えせ同和行為」を安易に受け入れるということは、ただ被害者という立場になるだけにとどまらず、受け入れたことによって同和団体などの活動資金を与えることになり、結果的に新たな「えせ同和行為」を助長し、同和問題解決を阻害する行為に加担することになります。

3.「えせ同和行為」に対する取組み

同和問題解決において、「えせ同和行為」は妨げになるとして、国もこれまで排除に取り組んでいました。
特に、昭和62年は、関係省庁を集め、「えせ同和行為対策中央連絡協議会」を設置し、そこで「えせ同和行為対策大網」が決定されました。
また、各都道府県でも、法務局を中心とした「えせ同和行為対策連絡協議会」が設置され、日本弁護士連合会や各地の弁護士会も、この連絡協議会に参加または協力をしています。

4.「えせ同和行為」排除のために

多くの取組みを行っているにもかかわらず、「えせ同和行為」が依然として排除されていないということが実情となっています。
これは、平成4年に施行された「暴力団対策法」により、暴力団の隠れみのとして利用されていることも一因といえます。

どのような場合であっても、「えせ同和行為」が同和問題とは無縁である不当な要求行為であることを認識しておく必要があります。

平成12年11月に行われた協議会では、「えせ同和行為」は同和問題とは無縁である民事介入暴力の一態様であると認識した上で、日弁連や各地の民暴委員会において、関係諸機関との連携を行い、排除のための活動を強化することが提案され、さらに警察庁も「えせ同和行為」に対し積極的に対応していく方針であることを示しました。

「えせ同和行為」と思われる不当な要求を受けたときや被害にあった際には、各地に設置されている民暴相談や法務局、警察へ相談するか、あるいは被害届を提出することによって、「えせ同和行為」の排除のために、連携を拡大させていくことが大切となります。

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