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    [CATEGORY]:危機管理における男女トラブル

SMプレイで相手に痣ができた。傷害罪に問われるか。[POSTED]:2018-07-10

[ 問 題 ]Q26 SMプレイで相手に痣ができた。傷害罪に問われるか。
不正解答え:『 B.問われない。 』
理由:被害者が同意していれば、傷害罪は成立せず刑事事件にはなりません。
正解!答え:『 B.問われない。 』
理由:被害者が同意していれば、傷害罪は成立せず刑事事件にはなりません。

「お願い首を絞めて。」

S男とM子は付き合い始めて一年が経ちました。お互い多くの相手と付き合ってきましたが、これほど相性が合うのは初めてでした。というのも、S男とM子は特殊な性的嗜好を持っており、今までの相手からはなかなか共感が得られなかったからです。
S男はいわゆるサド。女性の苦しみにゆがむ顔をみて興奮します。M子はいわゆるマゾ。言葉で攻められるのも好きだが、顔を叩かれたり、首を絞められたりするとたまらなく感じてしまうそうです。二人の部屋には手錠やろうそく、ムチなどあらゆる道具がそろっています。今夜もS男とM子はプレイを始めました。
後ろ手に縛られ、身をくねらせながらM子は言いました。
「お願い首を絞めて。もっときつく。もっと。もっと。」
S男は両手でM子の首を絞めつけました。M子の顔が真っ赤になっていきます。たまらない快感が全身を駆け巡ります。両手で首を絞めながら夢中で腰を振り、果てました。
S男は心地よい虚脱感で、M子の顔を覗き込んだところ、真っ赤だった顔が蒼白になっていました。
「M子?」
声をかけても返事がありません。慌てて首に手を当てると脈がない。
M子は死んでしまっていたのです。

常識の範囲内なら同意があれば大丈夫

ムチで緊縛、殴打、熱された蝋を体に垂らす、すべて暴行行為であり、痣や火傷がともなう場合も多くあります。それでも、被害者自身が同意していれば、一般的には、犯罪は成立せず刑事事件にはなりません。
しかし同意があれば絶対に犯罪が成立しないわけではありません。同意を得た行為が世間常識で許される範囲内か、法律用語でいう「社会的相当性の範囲内かどうか」が問題になります。たとえば平手打ちや鞭で軽く打つ程度であれば、同意を得ている以上、暴行罪の刑事事件や痣ができたことに対する傷害罪の刑事事件は成立しません。しかし、たとえばナイフで腹を刺す行為なら、傷害罪の刑事事件が成立する場合もあるのです。SMプレイがお好きな方は、何が「社会的相当性の範囲内」といえるかについて、一度刑事事件弁護士に確認してみることをお勧めします。

「思いがけず窒息死」が多数

同意の有無は、結果的に相手が死んでしまった場合にも問題になります。SMプレイで、性行為の際に求めに応じて首を絞めた結果、思いがけず相手を窒息死させた刑事事件が多数、裁判になっています。傷害についての同意があったが結果として死亡したのか、傷害についての同意すら無効なのか。同意が有効であれば過失致死になりますが、同意が無効であれば傷害致死になります。
判例では刑事事件ごとに結論が異なり、同意が有効になった刑事事件もあるものの、同意が有効にならなかった刑事事件が多いといえます。性行為の際に首を絞めることは、下手をすれば傷害致死になってしまうのです。刑事事件弁護士からは、マゾ役の女性はどんないたぶられ方でも喜んで甘んじるとの勝手な思い込みで、危険な行為をするのは控えるべきだと忠告します。
SMクラブでは、客がM嬢にけがをさせることもあると聞きます。そのためS嬢の給料に比べて、M嬢の給料は高額になっているそうです。その世間離れした雰囲気からか、SMクラブはあたかも治外法権が認められている世界かのようなイメージを抱きがちです。当たり前のことですが、刑事事件が起きれば裁判にかけられ、法の裁きを受けることになります。
興奮のあまり羽目を外しすぎて、刑事事件の被疑者にならないようにすべきといえるでしょう。

刑事事件弁護士の一言

同意が社会通念上許されるものであったか。

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