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- [CATEGORY]:反社会勢力・クレーマー対応
暴力団からの謝罪要求[POSTED]:2018-07-27
私はある銀行の支店長ですが、当支店のミスとは思われないようなことを口実に暴力団が難癖をつけ、謝罪を要求してきています。あまり煩わしいので、謝罪ですむことならば謝ってすませたいと考えていますが、いかがでしょうか。
本事案のような場合、謝罪だけですむとは考えにくく、煩わしいからといって安易な方法をとるようなことがあれば、必ず付け込まれることになります。暴力団は謝罪を要求することで相手方の姿勢を見ているため、最初から不当な要求に対しては、確固たる拒否の姿勢を示すことが必要となり、また明確に拒否の姿勢を示すことで、さらなる要求を回避することができます。
つまり最初の対応の仕方が重要ということになります。
1.暴力団の目的
(1)最終目的はカネ
暴力団が社会の誤りを正し、社会正義の実現のために行動をするということは考えられず、最終的な目的はお金を稼ぐことであるいえます。
なので、本事案のように銀行のミスであると述べていることに関しても、ミスに対する訂正および謝罪が目的というわけではなく、ミスという事実を利用し、お金を稼ごうとしていることは明らかです。つまり、謝罪さえすれば解決するようなことではなく、最終的には何かしらの方法で金銭を要求してくると思われます。
(2)謝罪要求は始まり
暴力団の常套手段として、最初は相手が受け入れるであろう事を要求し、この要求が受け入れられれば新たな要求をするという方法があります。なおで、謝罪要求は最初の手段と考えられ、この要求に応じて謝罪を行ってしまうと、暴力団の要求を銀行側は受け入れたことになり、暴力団側としては、次の要求を行っても受け入れられるであろうと判断します。そのようなことになれば、最終的には、金銭を支払わなければならない事態に追い込まれることになります。
2.どう対応するか
(1)要求の拒絶
まず大切なことは、最初の段階である謝罪要求に対して、銀行全体で絶対にその要求には応じないという意思表示を示すことが重要です。
最初から明確にかつ断固として要求を拒否すれば、その後に要求をしてくることはないといえます。これは暴力団の特徴である「強い者には弱く、弱い者には強く」という考えからくるもので、こちら側が強く出れば暴力団は引くことが多いです。
(2)専門家との連携
しかし、毅然とした態度で要求を拒否したからといって、暴力団をあなどっては危険といえます。暴力団の規模や過去の活動歴を知っておくことは今後の対応を決める上で大切なことです。そのためにも、警察や各都道府県の暴力追放運動推進センター、弁護士等の専門家に相談することは大事なことで、これらの機関は互いに連携して対応することができるので、暴力団についての情報を的確に把握し、安全を確保した上で暴力団と交渉することが可能となります。
専門機関と共同した上で、対応の仕方を考えることが最良の方法といえます。
(3)暴力団対策法の措置
仮に謝罪要求ではとどまらず、銀行のミスではないことをミスであると主張し、金銭を要求されることがあれば、暴力団対策法の不当要求行為(暴力団対策法9条14号)にあたるといえるので、警察へ早期に相談し、対応してもらうことがよいと思われます。
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- [CATEGORY]:民暴対策Q&A, 企業編(内勤事務), 反社会勢力・クレーマー対応
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