有事対応に関するお悩みゴト

反社会的勢力・クレーマー対応危機管理に関するトラブル

東京都内の老舗高級ホテルである『東京ホテル』の総支配人は、反社会的勢力問題やクレーマー問題まで抱えて、悩んでいます。

【反社会的勢力対応】

先日、やくざ風の男性数名が当ホテルを訪れ、応対した私に対し、「あんたのところのオーナーの女性スキャンダルネタを握っている。週刊誌に情報を流してもいいんだぞ」と脅してきました。さらに、「オーナーの下ネタのネガを持っている。オーナーのスキャンダルを助けるのも総支配人の仕事なんだろう」といい、暗に金銭を要求してきました。
その場は、とりあえず帰ってもらいましたが、また来るとのことです。

【まとめ】今後の対処法

・反社会的勢力が再訪した場合は、冷静に毅然とした態度で、身元や要件要求の確認などをし、
 全て記録化する。
・まずは弁護士に相談し、場合によっては警察や民事手続を利用する。

いわゆる反社会的勢力による「ゆるり・たかり」に関する悩みです。
反社会的勢力は脅しのプロであり、その目的は金を手に入れることや不当要求を呑ませることです。そのために、一般市民や企業を挑発して失言を誘ったり、言葉尻をとらえて厳しく糾弾したり、言葉や態度で凄味をきかせてきます。
しかし、彼らは、よほどのことがない限り、警察に厄介になって当初の目的を果たせないような割の合わないことを行いません。
そこで、対応にあたっては、冷静に毅然とした態度で反社会的勢力に接することが効果的です。以下、対応のポイントを紹介します。

1.反社会的勢力への対応のポイント

本件のような反社会的勢力トラブルの対処方法について、紹介します。

手続き
  1. ① 相手の身元等を確認すること
  2. ② 要件・要求を確認すること
  3. ③ はっきりと要求拒否の意思表示をして断ること
  4. ④ 自分に有利な場所で、複数人で対応すること
  5. ⑤ 対応時間を区切ること
  6. ⑥ 相手の要求に即答・約束せず、理由なき書類に一切署名押印しないこと
  7. ⑦ 担当者が対応し、トップに対応させないこと
  8. ⑧ 対応内容を詳細に記録すること

(1)相手の身元等を確認すること

毅然とした態度で、相手が何処の誰なのか、身元等の確認(名刺をもらうなど)をすることにより、反社会的勢力に対し圧力を与え、反社会的勢力の言葉や態度のトーンが下がることが期待できます。
相手が反社会的勢力らしいということだけで動転し、相手について何もわからないままに対応してしまうことがありますが、これでは相手の思うつぼであり、相手のペースに呑まれてしまいますのでご注意ください。

(2)要件・要求の確認

反社会的勢力の要件・要求がわからぬままでは対応しようがありませんので、反社会的勢力から要件・要求を具体的に言わせるよう仕向けてください。

(3)はっきりと要求拒否の意思表示をして断ること

要件・要求に応じられないときは、反社会的勢力に対し明確に拒否することが重要です。
例えば、「考慮します」「検討します」「約束できませんが」などの曖昧な言動は反社会的勢力に期待を抱かせ、再訪の口実を与えますし、「申し訳ありません」などこちらの非を認める発言も適切ではありません。

(4)自分に有利な場所で、複数人で対応すること

対応場所は、他の従業員の助けを求めることができる自社内とし、反社会的勢力の事務所や反社会的勢力の指定する場所に出向いてはいけません。反社会的勢力の思うつぼであり、また、対応する従業員に危険が及ぶ可能性もあるからです。
また、反社会的勢力より多い人数で対応し、対応担当者、記録、録音、連絡など役割を決めておくと、スムーズに対応できます。

(5)対応時間を区切ること

反社会的勢力は、長居をして心理的圧迫をかけてきます。そのため、対応時間(例えば20分程度)を明確に区切ることが望ましいです。
なお、湯茶等の接待は一切行ってはいけません。反社会的勢力が居座り続けることを容認することなり、また、湯呑みを投げるなど脅しの道具に使用される可能性があるからです。

(6)相手の要求に即答・約束せず、理由なき書類に一切署名押印しないこと

反社会的勢力は、執拗に、要求に対する即時回答を求めたり、その場で詫び状や念書を書かせたりしようとします。
ここで回答したり、詫び状等に署名押印したりしてしまうと、それを盾に後日カネを要求してくる場合があります。
そのため、一切約束等せず、反社会的勢力が提示する書類に署名押印してはいけません。

(7)担当者が対応し、トップに対応させないこと

トップを対応させてはいけません。最終決定権がある者が対応すると、即時回答を求められ、不利な状況に追い込まれかねません。

(8)対応内容を詳細に記録すること

警察への説明や訴訟での利用するため、事件の証拠として、反社会的勢力の面談記録、電話対応記録を残すことが重要です。

2.弁護士・警察の利用 

対応した結果、反社会的勢力が、暴行、傷害、脅迫、恐喝、不退去等に及んだ場合は、直ちに警察に連絡し、事件化することが重要です。
また、刑事事件化ほか、民事手続にて、面談強要の禁止、立ち入り禁止、架電の禁止等の仮処分申請も有効となります。
反社会的勢力の対応に苦慮されている場合は、是非当所の経験豊富な弁護士にご相談ください。
当所を対応窓口に指定することにより、反社会的勢力と企業とを引き離し、本業への影響を最小限にとどめることも可能です。

お問い合わせはこちら 東京永田町法律事務所

東京都内の老舗高級ホテルである『東京ホテル』の総支配人は、反社会的勢力問題やクレーマー問題まで抱えて、悩んでいます。

【クレーマー対応】

当ホテルに先ほどチェックインしたお客様から、「ホテルスタッフが旅行バッグを部屋まで運んだ際に、旅行バッグの中に入っていた香水のビンが割れて、一緒に入っていた衣類にシミと匂いがついてしまった。」「どうしてくれるんだ!」「衣類の買い換えが必要だ、100万円支払え!」とのクレームがありました。
香水のビンは衣類に包まれた状態で大きく割れており、香水のビンにかなり強い力がかかったことが見てわかります。
お客様は、「早く対応しろ」と語気を強くして、迫ってきます。

【まとめ】今後の対処法

・事実関係を冷静かつ正確に把握したうえで、将来的な同一クレーム・類似クレームの発生抑止、
 ネット炎上防止に配慮
しつつ、毅然とした態度で適切な対処を行う。
・対応方針の決定にあたっては、弁護士に相談する。

1.クレームについて

どのような事業であっても、事業活動を行うからには、その顧客や一般市民からクレームを受けることを避けることはできません。
近年、企業に寄せられるクレームの内容は多様であり、欠陥商品や粗雑なサービス以外に、営業のやり方、電話での話し方、配送、代金の収受から、企業のマネジメントの在り方、環境や社会への関わり方まで、非常に広範囲に及びます。
本来、これらクレームは、顧客などがよりより商品、サービス、マネジメントなどを求める声であり、企業に対するアドバイスとして受け取られるべきもので、将来のビジネスの糧にもなるものです。
そのため、企業側はこの声を受け止めて、適切な対処をすれば何ら問題がないはずです。
しかし、顧客がお客様相談室に電話してもいつも話し中であったり、要望しても何ら返答がなく放置されるなど、企業側が対応を誤ると、顧客の怒りを増幅させることになります。その結果、国民生活センターに駆け込まれたり、マスメディアに連絡されたりと、事態が悪化してしまうことがあります。
また、昨今の顧客満足を追求する社会的風潮により、一部の顧客が過度の満足を求めて苦情に及ぶケースが増え、中には、明らかに理不尽な要求や言いがかりといえるクレームをいう者もおり、慎重な対応が必要となる場合があります。
そこで、以下、本件の事案を参考にクレームへの対処法について紹介します。

2.今後の対処法について

(1)事実関係の確認

まず、事実関係を冷静かつ正確に把握することが重要です。
担当したスタッフから、旅行バッグを受け取った時の状況、部屋まで運んだ際の状況、部屋に運び入れた時の状況などを聞き、問題となっている旅行バッグ内の状態(香水のビンの割れ方、他の荷物の状態など)を把握します。
その上で、取集した情報を必ず書面にまとめておき、証拠化しておきます。
なお、事実関係の確認に時間がかかりすぎると、お客様から「何をやっているんだ」と二次的クレームを発生させることになるため、最終回答まで少し時間がかかるようでしたら、中間報告するなどして、二次的クレーム回避に努めて下さい。

(2)対応方針の決定

事実関係を確認したら対応方針を決定します。

① ホテル側に責任がない場合

何らクレームの原因事実の発生にホテル側に責任がないのであれば、相手の言い分を聞いた上で、まず、お客様の要求を明確に拒否します。
そのうえで、可能であれば、提供可能なサービスを提示することが考えられます(本件であればクリーニングサービスなど)。いくらクレーマーであっても、一お客様として、誠実な対応をしなければ、インターネット上に誹謗中傷を投稿される危険があるからです。
なお、対応にあたっては、金銭を一切支払ってはいけません。今後も同様の要求をされるおそれがあることや、金銭を払ったことがインターネット上に投稿されると、類似のクレーマーが現れるおそれがあるためです。

② ホテル側に責任がある場合

一方、クレームを裏付ける事実を確認した場合には、ホテル側に責任が発生し、誠実な対応が必要ですが、責任には有無の問題のほかに範囲の問題があることに注意してください。つまり、落ち度があったからといって、それが、100万円の責任なのか、10万円の責任なのかという判断は別であるということです。
クレームを受けると「こちらに落ち度があった以上、お客様の要求通りにしなければならない」と考えがちですが、10万円の責任を負うべき場合に100万円を請求することは不当要求にあたります。企業の責任の量に応じた対応が肝要です。
なお、クレーム対応においてどこまで誠実に対応すればよいのかという基準ですが、その基準は「世間一般から見て非難されない程度か否か」、つまり、仮に裁判沙汰になった場合に、裁判官により一般的に企業が十分対応したと認められるかどうかが基準となります。
例えば、仮に10万円の責任しかない場合には、金銭の支払いとしては10万円を支払いますが、そこで終わるのではなくその他金銭以外でのサービスなどを提供し、誠意をもって対応すべきでしょう。
あくまで、企業側に落ち度があるにもかかわらず、これを単に責任に応じた金銭だけで解決したとき、インターネット上にて他は何もしてくれなかったといった書き込みがなされる可能性があり、これが原因でネット炎上の危険があるからです。
逆に、金銭だけでなく、誠意をもって対応したとなれば、世間から当該対応に対し好評価をいただける機会になるやもしれません。

なお、悪質クレーマーの場合は、企業側に責任があろうがなかろうが、強引に当初の要求を通そうと言葉や態度に凄味をきかせてきます。
その場合は、上述の【反社会的勢力対応】での反社会的勢力への対応方法も取り入れて、悪質クレーマーに対処してください。

以上の対応となりますが、何ら企業側に責任がない場合の対応や、悪質クレーマーへの対応で苦慮されている場合には、是非当所の経験豊富な弁護士にご相談ください。
当所を対応窓口に指定することにより、クレーマーと企業とを引き離し、本業への影響を最小限にとどめることも可能です。

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