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整理屋に倒産処理を任せる

当社は、このままでは破産やむなしの状況にあります。某整理屋から「自分に任せてくれれば、短期間の間に、破産よりも有利な条件で各債権者と話をつけて、一件落着させてやる」との申出を受けています。破産の時間的苦痛と各債権者への配当を考えると、必ずしも悪い条件ではないと思えますが、いかがでしょうか。

1.整理屋は倒産を食いものにする

倒産の危機に陥っている会社に対して、整理をすると介入し、不当な利益を得ようとする手口は、暴力団による民暴事件の典型的なものであるといえます。以前は、倒産の危機に瀕した会社の経営者から暴力団が整理の依頼を受け、暴力団は自身の威力を示すことにより、債権者を畏怖させ、その間に債務者から財産を巻き上げるというのが一般的でした。しかし、平成4年3月に暴力団対策法が施行され、表向き暴力団が看板を掲げて行動することが困難となると、フロント企業として、金融や手形取引、不動産取引などの知識を有するビジネスマンらしい者が経営し、裏では暴力団関係者が支配するような形を取るようになり、通常の取引を装い、倒産の整理に介入する傾向が目立つようになりました。

整理屋は、一度整理を受けると、代表者印や手形帳、帳簿などを経営者から取り上げ、また商品などの動産においては勝手に処分した上で、その売却で得た売却金を横領したり、抵当権等を設定している不動産に関しては、勝手に暴力団名義に移転する、さらに賃借権の設定登記をすることによって銀行などのよる正当な権利の実行を妨害する、自らの仲間を債権者として架空の債権をつくり上げるなどの手段で、巨額の不当な利益を得ようとしています。

2.甘言に乗るな

経営者に近づくにあたり、暴力団である整理屋は、自身が直接顔を合わせることをせず、素人に見える仲介者を立てて交渉にあたることがあります。この場合、経営者に同情し、債権者のためになる解決法で行うというような言葉で勧誘してくることが一般的です。

また、会社が銀行の融資を受ける場合、多くは経営者や親族、友人などを連帯保証人にしているため、破産すれば連帯保証人となった者が迷惑するということで揺さぶりをかけ、負債によって連帯保証人に迷惑がかからないようにするというような言葉で勧誘してくることや、手形決済の時期が差し迫り、資金の準備に困っている経営者に対して、返済期日までに返済できなかったとしても、弁済猶予に応じるといった言葉で融資の話を持ちかけ、多少の融資をしたことを口実に整理に介入してくることがあります。

このような状況の際に、経営者が考えなければならないことは、自身で整理をしようとすれば、債権者から責め立てられることもあり、苦しむこともありますが、これは一時的であると考えられるので、整理屋を利用することは回避し、債権者間の公平を考えながら正当な帆法で解決するという決意を持って対応することです。破産手続開始決定を受けるにあたり社会の評価も気になるところですが、現在では昔ほど批判的ではないといえます。他の手段としては民事再生法による再建手続きも可能です。

もし、一度でも整理屋の介入を受け入れ、架空の不動産登記の設定や架空債権の公正証書の作成、会社財産の隠匿処分などに応じることがあれば、後に整理屋に騙されていることに気づき、手を切ろうとしても、詐欺破産罪になるなどの脅しを受け、整理屋を排除することが困難となります。

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