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仮処分決定違反の街宣行為

当社は、弁護士さんにお願いをして、えせ右翼と思われる政治団体に対して、街宣禁止の仮処分を出してもらうよう手続をし、裁判所は街宣活動を禁止する仮処分決定を出して、この政治団体はこの決定を受け取ったにも関わらず、街宣行為をやめようとしません。どのようにしたらよいのでしょうか。

1.間接強制の手続

通常であれば、仮処分決定が出ることによって、街宣行為をやめることが多いです。
しかし、これは街宣行為を禁止する不作為を求める決定にすぎず、相手方がこの決定に違反することもあります。
仮処分決定が出たにもかかわらず、これに違反し、街宣行為を繰り返すようであれば、裁判所に対して間接強制の申立てを行うことができます。なお、間接強制とは、違反行為に対して金銭的な支払を命ずることをいい、違反行為に対する制裁金にあたります。
違反に対する支払金額については、裁判所によって決定することになります。この金額は特に決められているものではないので、20万や30万など裁判所の裁量によって決められます。
さらに違反するようであれば、裁判所の決定に基づき、違反した者の動産や車の差押えなどの強制執行を行うことができます。ここまでの手続を行ったところ、街宣行為を中止したケースもあります。
多くの場合は、仮処分決定の時点で止まるので、強制執行のような間接強制まで手続を行うことは多くなく、仮に仮処分決定に違反したとしても、この手続を行うことで、ほとんどが止まることになります。

2.民事訴訟の手続

街宣行為をされたことによって、業務を妨害された、または、企業の信用を害されたなどの理由により、民事訴訟において損害賠償請求を起こすことができます。手続を行うことで、一定の損害賠償が認められれば、判決に基づき強制執行の手続をすることができるようになります。
また、平成13年4月には浦和地裁では、慰謝料の支払と同時に、名誉回復処分として、新聞紙上に謝罪広告を載せるよう命ずる判決が出されました。

3.刑事告訴の手続

また、刑事手続として、刑事告訴することも可能です。告訴の内容としては、威力業務妨害(刑法234条)、恐喝罪(刑法249条)、名誉毀損罪(刑法230条)、暴騒音条例違反などがあります。
警察では、仮処分が出ていない場合に、なかなか取締りをしてもらえないので、裁判所による仮処分決定があるときには、公的な機関による街宣行為の禁止命令が出されていることになるので、仮処分が出ていない場合と比べると、積極的に捜査してもらえます。
仮処分決定に違反していることが、必ずしも犯罪行為に直結するわけではないですが、犯罪に該当するかを判断する上で、有力な材料の一つになるといえます。

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