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街宣禁止の仮処分の申立て

政治団体を標榜する暴力団が会社の前で、街宣車を横づけしていわれなき非難をして、また、ビラをまいています。この状態が続くと会社の信用に関わりますし、また、従業員もこわがっています。中止させる方法を教えてください。

1.街宣禁止の仮処分

このような事案の場合、裁判所に対して街宣禁止の仮処分を申立てることができます。
通常の訴訟では、時間がかかり、裁判が終了するまで何もせずにいると、会社の信用が傷つけられることになり、取り返しのつかない損害が生じることになることも考えられます。
仮処分では、このような緊急性があり、さらに疎明資料に基づき勝訴することが見込めるときには、保証金を積ませ、裁判所が本訴訟の前に一定の処分を認めるものです。仮処分の申立てを考えるときには、専門家である弁護士に相談することがよいと思われます。

2.証拠の収集

仮処分の申立てでは、裁判所に不当な街宣行為であることを認識してもらう必要があります。
本事案の場合、ビラを配っているということなので、証拠としてこのビラを確保することが重要となります。また、街宣行為が行われている場合には、その状況を写真やビデオなどで記録しておくことや内容を録音しておくことも有効といえます。さらに相手方と電話などで直接話すようなことがあれば、その会話内容も録音しておくこともよいと思われます。相手方と直接話をした担当者や社員の陳述書を作成することも必要です。

陳述書では、これまでの経過ややりとりを詳細に書いておくとよいです。また、この陳述書の中に、街宣行為によって会社の信用が傷つけられたことや、社員がこわがっているというような内容も詳しく書いておくことも大切です。通常、この陳述書を読めば、事件の全体が分かるように書かれます。

さらに街宣行為を行った車を特定する必要もあるので、街宣車のナンバーに基づいて陸運局で所有者を特定することをします。

このような街宣活動を行うためには、警察に対して届出をすることになっているので、このような届出がされているかについて、警察に問い合わせることもできます。
裁判所に対する仮処分の申立ては、このような証拠や書面に基づいて行われます。

3.仮処分の決定

裁判所では、このような書面を審査し、決定が出されます。早ければ申立てをしてから1週間から10日間程度で決定が出されます。
仮処分を認容する決定としては、「債務者は、債権者の本社、支社などに対し、その半径500メートル以内において、街頭宣伝車を用いて、債務者らを誹謗する趣旨の内容の街宣活動をして、債権者の業務を妨害したり、名誉を毀損してはならない」とされています。

本事案のように、街宣行為を行うにあたり理由がない場合には、保証金は、比較的少額になることが多いため、10万円~30万円程度が通常であると考えられます。
また、えせ右翼によるもので、要求内容が明らかに不当であるといえ、悪質であると思われるときには、保証金はないとしても、仮処分の決定を出してくれる場合もあります。
保証金については、後日訴訟で勝訴したときなどに返還されることになります。

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