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街宣車による営業妨害

当社の下請先が倒産したところ、政治団体を標榜する暴力団が、下請先の倒産は当社の責任であると、街宣車を会社周辺に横づけして、ビラを配ったり、スピーカーを使って当社の非難を始めました。このような行為をやめさせるには、どうすればよいでしょうか。

1.対応に当たっての基本的心構え

会社の周辺に、人目を惹く街宣車が乗りつけるようなことがあれば、会社側は企業の信用に関わる大きな問題であると考え、困惑や不安に駆られることは当然のことです。
このような暴力団の行為に対してどのように対応するかということは、企業にとって重要な問題であるといえますが、「トラブルはカネで解決したい」「脅しが怖いので、暴力団の言いなりになる」というような相手方の要求をのむ姿勢を取っていると、暴力団はさらに付け込み、被害を大きくするだけでなく、企業での暴力排除に対する取り組みの姿勢が厳しく批判されることにもなります。最近では、企業のコンプライアンスが厳しく問われていることから、企業のイメージダウンに繋がることは当然であるといえ、問題の程度によっては企業生命にも関わってくる問題であるといえます。また、暴力団の要求に応じ、支払う理由のないお金を支払うようなことがあれば、経営者としての法的責任を追及されるおそれもあります。
このようなことを踏まえると、暴力団に対する対応としては、暴力団に恐れず毅然とした態度を取り、不当な要求に対しては断固拒否する意思表示をしっかり持ち取り組んでいくことが大切です。

2.民事的対応

街宣車による民事問題への介入活動および業務妨害活動に対して、最近では、裁判所に仮処分を申立てることにより、街宣活動やビラまき等を禁止することができ、仮処分決定が出ることで、通常の街宣活動は停止します。このような仮処分は多数の例が存在し、有効な手段の一つであるといえます。なので、弁護士と早期に相談をし、仮処分の方法を取ることが大切です。
下請先における倒産の原因が何にしても、街宣活動による非難を受ける理由はないので、会社の名誉や毀損を理由に、損害賠償を求めることもできます。

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3.警察との連携

民事介入暴力だけでなく、企業をゆする行為やまたたかる行為を行う暴力団の介入事案があるときには、早期のうちに警察に相談することが大切となります。
本事案では、現段階で暴力団の行為に対して、脅迫や恐喝事件として立件することは極めて難しいといえますが、ビラやスピーカーについては、場合によっては軽犯罪法違反に該当することも考えられ、また、街宣車の横づけにおいては、道路使用許可に関わるとして、警察としての対応も望めます。

警察と被害者の連携については、平成元年2月(23日)に街頭宣伝活動に対する人格権に基づく仮処分が認められた岐阜地裁での決定が参考となります。
これは金融機関に対して、右翼標榜暴力団が不正融資を行ったという質問状を送りつけ、街宣活動をほのめかしながら、街宣車を集結させる等して、街宣活動の差止めを条件として2.000万円を要求したというものです。このとき被害者である金融機関は警察を信頼し、全てを任せ、被害申告をした上で、職員全員の全面協力を得たことで、相手方を恐喝未遂事件として立件することに成功し、その結果、右翼標榜暴力団を壊滅させることができたというものです。

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