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疑わしい債権譲渡通知

当社は大手ゼネコンですが、下請会社A社が先日二度目の手形不渡事故を起こして倒産してしまいました。ところが、倒産した日の前日の日付で当社宛に、A社からB社に対して請負工事代金を債権譲渡する旨の内容証明郵便が届き、B社の社員が早速支払うよう押しかけてきました。B社は暴力金融という噂の金融会社であり、債権譲渡通知についてその作成や真正に状況的な疑問があります。どのように対処すべきでしょうか。

1.債権の譲受人への対応

内容証明郵便による債権譲渡の通知がされることによって、債務者に対する対抗要件が具備されることになります(民法467条1項)。
しかし、譲受人が正当な債権者でない場合、譲受人が支払ったとしても、債務者が責任を免れることはありません。債務者が支払時に譲受人が正当な債権者であると信じたこと、および信じるに値する理由がなければ、有効な弁済であるとはいえないのです。

2.暴力金融の実態

本設問に則り考えると、暴力金融の業者であるB社が、A社に対して融資を行う段階で回収見込みの高い債権に関しての譲渡契約を取りつけ、あらかじめA社に譲渡通知の書面に署名および押印をさせ、この書面をB社が保管しておくというケースが多いため、倒産などの状況が生じた際には、A社の意向を聞くことなく、B社側が勝手に発送を行ってしまうのです。

また、白紙の用紙にA社の署名および押印を事前に取りつけておき、これを利用するというケースもあります。

3.支払担当者の心構え

担当者の対応方法としては、たとえB社の社員が押し掛けてきたとしても、冷静にA社の取引内容を調査し、法的に支払わなければならない分に関しては、調査終了後に、B社に対して書面で回答する旨を伝え、追い返すことがよいと思われます。出来高も確定していない状況で、さらに支払期日も到来していないのであれば、支払うと回答することは、軽率であるといえます。
なので、担当者は、A社との取引内容を調査すると同時に、A社が本当にB社に譲渡した上で、真正に譲渡通知をしているのか、また二度目の手形不渡りを出したA社が倒産手続きを行っているのかについても調べる必要があり、さらに裁判所に事件が係属しているのであれば管財人およびその他の受領権者に対し、法的な手続に従い弁済します。
さらにB社が正当な債権者であるとはいえないようであれば、二重払いの危険性があるので、安易に支払をするのではなく、債権者不確知を原因として、法務局に供託をすることによって免責を受けることができるようになります。

4.B社の追込みが激しいときの対応
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