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期限未到来の債権取立て

当社が負担している期限未到来の債務について、「○○組の何某が債権譲渡を受けたので即時に返済せよ」と押しかけてきました。「弁護士を代理人に立ててきてほしい」と返答しましたが、これを黙殺し、何度も押しかけてきます。どのように対処すればよいでしょうか。

履行期限が設定されている債務については、期限が到来する前に履行する必要はないです。また、債権譲渡を受けたといっていますが、その話が本当である確証もありません。
つまり○○組の何某に返済する必要はないといえ、断固拒否するべきであるといえます。
もしも暴力団の要求が執拗で、自身での対処が困難であるときには、早期に弁護士に依頼をすることがよいと思われます。

1.不当な要求
(1)返済義務

債務の返済に関しては、期限内に行えば問題はないため、期限前に返済する義務はないといえます。さらに債権譲渡を受けていたとはいえ、譲渡人(元の債権者)が債権者に対して通知をしていなければ、支払に応じる必要はないといえます(民法467条1項)。

(2)暴力団の狙い

暴力団は繰り返し執拗に押しかけることによって、債権者に煩わしさを感じさせ、返済を促そうとしたり、あるいは暴力団であることを明示することで、脅えさせ返済をさせることを考えています。
しかし、一度でも暴力団の要求をのめば、暴力団は味をしめ、他の債権についても返済を迫ったり、または全く別の不当な要求をされることが予想されるため、暴力団の要求に屈するような態度を取ることは望ましくありません。

2.対応策
(1)弁護士への依頼

暴力団による押しかけに対応しきれない場合や、あるいは業務に支障が出るようであれば、すぐに弁護士へ相談をすることが必要です。
依頼を受けた弁護士は、警察などの機関で相手の暴力団に関する情報を得た後、暴力団に対して、不当な取立行為をやめる旨を文書または電話で通告することになります。暴力団自身も不当な要求を行っているという自覚が十分あるので、弁護士が間に入ることで、多くの場合は取立てが止まります。
しかし、弁護士が介入しても、執拗な押しかけを繰り返すようであれば、取立行為を差し止める仮処分を申し立てることになります。

(2)刑事事件としての措置

さらに仮処分決定を得たにもかかわらず、押しかけてくるようであれば、刑法上の住居侵入罪または不退去罪に該当するといえるので、警察に通報することができます。仮に相手が暴力団であった場合、新たな被害が生じることもあり得るので、警察に相談すれば、迅速な対応が望めます。

また、債権譲渡が取立ての目的のために債権を譲渡したように仮装するなど、真実のものではなかったときには、執拗に返済を迫られる行為は、暴力団対策法で禁止されている不当要求行為にあたると考えられます(暴力団対策法9条6号)。
いずれの場合でも、安易な妥協をすれば新たな被害が生じるので、毅然とした態度で対応することが重要です。

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