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継続的商品供給契約の解除

継続的商品供給契約をしている商品の納入先の動向が、最近暴力団関係者が頻繁に出入りしているなど芳しくないので調査したところ、代表者や役員が変更され、事実上会社が乗っ取られている状態であることが判明しました。取引をやめたいのですが、どうすればよいでしょうか。

1.継続的商品供給契約の特徴

継続的商品供給契約とは、商品の売買および代金の回収という契約関係が長期間にわたり継続するものをいいます。一回だけの売買というようなときとは異なり、当事者双方の信頼関係を維持していくことが基本となっています。このような継続的契約関係において、継続的契約関係に関係する民法628条、663条2項、678条2項等の趣旨に合わせ、信頼関係の破壊などのやむを得ない事由が存在するのであれば、これについて更新または拒絶する。

2.本問の結論

本事例のように納入先の会社に暴力団関係者が頻繁に出入りし、また代表者や役員が変更されるという、会社が乗っ取られている状態であれば、従前の取引先とは全く別個の会社の様相となるため、契約の当初にはあった信頼基礎が喪失したものであるといえます。このようにときには、民法の趣旨に照らし、信頼関係が破壊された事由として認められ、継続的商品供給契約を早急に解除することができます。

3.信頼関係破壊論の限界

取引先が暴力団の構成員そのものでないとしても、暴力団関係者と密接なつながりをもっており、かつ暴力団の資金源となる企業に変貌した場合、あるいは取引先の関係企業に暴力団の経営する企業がある場合、さらに暴力団関係者が取引先の経営陣の中に入ってきた場合などにおいて、取引先と継続して取引を行うと、取引先側が多額の商品を購入したにもかかわらず、代金を支払わないまま会社を倒産させ、売掛金の回収が困難となることも予想されますので、十分に考える必要があります。

ただし、このようなことすべてにおいて、民法の趣旨に照らした際に、信頼関係の破壊等のやむを得ない事由があるとして認められるとは限りません。

4.契約条項の整備を

このような状況になった際の対応策として、継続的商品供給契約を締結する際に、具体的に契約解除由を定めておくことが重要です。一般的には、客観的な信頼関係を破壊する事由についてだけを契約解除事由として定めていることが多いです。
しかし、近年では、賃貸借契約などに関しても暴力団排除条項が記載されてきていますが、これと同様に、継続的商品供給契約においても、信頼関係を破壊する「人的な事由」つまり「取引先が暴力団関係の企業であることが判明した場合などには契約が解除できる」のような契約条項を定めておくことが有益となっています。

これについて定めておけば、本事例のような問題であっても、民法における一般的な解釈によるものではなく、契約条項による解除が可能となります。

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