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保険金の不当請求

交通事故の追突事故として、軽いむち打ち症で入院した被害者が、暴力団員であることが分かりました。その被害者は、まだ治っていないと称して、数か月も退院しません。加害者側の保険会社としては、このまま放置できません。どうしたらよいでしょうか。

1.交通事故の相手方が暴力団員だった場合

たとえ暴力団員であっても、交通事故の被害者になることはあります。しかし、対応については、原則、通常の事故と同じです。
ただし、相手方が暴力団員であるときには、いくつか注意をしなければならないことがあります。

①事故は真正か

交通事故の中には、偽装事故による保険金不正請求に関する事案が多々あります。そして、これはいわゆるシノギといわれるものの一つとして、暴力団員が偽装事故による不正請求をすることがあります。事故を起こす方法としては、交通事故の場合であったり、加害者と意を通じて事故を仮装する場合、不必要な急ブレーキをかけ、故意的に追突事故を誘発する場合など様々です。
なので、事故の後の調査は十分に行い、偽装事故でないかをよく確認することが大事です。

②相手が暴力団員かどうか

事故が起こった際の相手方の言動や対応、事故の程度に対する相手方の訴える症状の相関関係、相手方の職業や利用する医療機関など、相手方の情報をよく注意し、故意的に起こされたものであれば、早い段階でおかしいことに気付くことが重要です。

③治療の相当性

暴力団員は、治療機関に基づく損害額を算定する人身損害賠償について熟知しています。なので、治療を長期化し、かつ通院より入院をする傾向にあります。その背景として、他覚的所見がなかったとしても、本人による自覚症状のみで、安静目的等の理由から入院が認められたり、長期間の通院を認める医療機関が存在するともいわれています。

2.具体的対処方法

対策として、最も重要なことは、事故発生直後に十分な調査を行い、安易な理由から入院等の治療を受けさせないということになります。
やむを得ず入院を認めることになったとしても、医療機関や主治医にこまめに連絡をとり、治療の経過および入院中の相手の様子を確認し、入院が不必要となったときには、入院治療費の打ち切りを相手方および医療機関に申し出ることが必要です。

また、暴力団員の中には、「保険会社は関係ない。加害者本人に支払ってもらう」などと言って、加害者に対して執拗に脅迫めいた連絡を入れることや、実際にお金を出させるような行為をする者もいます。このような場合には、架電・面談強要禁止の仮処分の申立てを行うことができます。

一方、最初のうちは何も言わず、数か月の入通院の実績をつくった後、「生活補償はどうする」などと高額の休業損害証明書を提出してくる場合もあります。既に入院期間が存在すれば、その間の休業損害の発生を否定することは困難であるため、このようなこと状況を回避するためにも、相手方が暴力団のときには、早急に弁護士に相談し、委任することがよいと思われます。

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