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多額の預金をされて困っている

私は、ある銀行の支店長ですが、最近、聞いたことがない数名の名義で、数千万円ずつ、合計2億円あまりの普通預金がありました。内密に調査すると、あちこちの銀行にクレームをつけている団体の者らしいことが判明しました。何か心がけておくことがありますか。

1.狙われる銀行

暴力団やその系列にある政治運動標ぼう団体等が、銀行などの金融機関に対して融資を強要することは過去にも多々起こっており、今後もこのようなことが続けられると考えられます。銀行では、信用を第一と考え、取引に関するトラブルが表沙汰になることに対して不名誉であると考える銀行員の気質は、暴力団などにとって付け込みやすい対象であると位置づけられています。

2.融資等の強要の端緒

融資等の強要を行うにあたり、銀行の窓口が混雑する日時や時間帯を狙い入金処理や送金手続きを急かせることでミスを誘発させることや、あるいは些細なことにクレームをつけるなどの事例は多々あります。そして、このようなことに対して、信用を失った原因は銀行にあるや面子を潰されたなどと難癖をつけてきます。これは、窓口の担当者を困惑させ、支店長クラスなどの責任者との面談にこじつけるための手段であるといえます。
責任者との面談が実現すれば、「ミス」を認めるよう強要してきますが、一方で「ミス」を見逃す代わりに取引上の便宜を図るようにも強要してきます。
事務処理上における些細なミスを全くなくすということはできないと思われますし、さらに銀行業務について熟知している相手にミスを誘発されることにも気をつけなければなりません。
また、銀行内部における不正行為や行員の私的なスキャンダル、架空名義預金の受入れや迂回融資など、銀行業務において関連する様々な事項でさえ相手方は接触の口実として利用してきます。

3.本問の場合

個人の普通預金口座に数千万円という多額の金額が置かれているということは、通常であれば考えにくく、これが相手にとってなにかしらのクレームをつける種を作ろうとしているということに予想する必要があります。そして相手によって作り出されたミスを口実に、拒絶している貸付けを強要されたり、有利な条件つけて貸付けを強要するなどの可能性が考えられます。
あるいは、拒絶している手形の割引や、もしくは通常よりも有利な条件による手形の割引を要求されることも考えられます。これらは、暴力団員による暴力団の威力を示して行う場合であれば、暴力団対策法9条により禁止されている不当な貸付け等を要求する行為に該当するといえます。
このような場合では、初めに相手を確認し、次に要求内容を確認したら、すぐに警察に通報するか、または暴追センターに相談する必要があります。
仮に相手方が暴力団員でなかったとしても、要求態様によっては犯罪とみなされるものもあるので、早期の相談が重要となります。
さらに預け入れられた金員が犯罪収益等に該当する疑いがあれば、犯罪による収益の移転防止に関する法律9条によって、都道府県知事宛に届出ることも必要であるといえます。

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