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断る理由(4) ホテルのラウンジ

当社は、ホテルを経営していますが、毎日、ヤクザ風の男たちがやってきて、ラウンジやロビーで何時間も携帯電話で取立てらしきことをやったり、債務者らしい人を脅したりしながら、たむろしています。営業上多大な支障をきたしていますが、どうしたらよいでしょうか。また、喫茶店の場合はどうでしょうか。

1.ヤクザ風の男たちとホテルの利用

ロビーやラウンジはホテルの顔といえる場所であり、宿泊客や利用客の出入りが多い公共的な場所といえます。

ヤクザ風の男たちは債権の取立てなど脅しを伴う交渉をする際に、公共の場であれば交渉相手を安心させることができ、犯罪行為を隠しやすくなることからホテルのロビーを利用することが多々見られます。

また、万一問題が起きても、ホテル側が対面や信用を重んじることから警察に通報しないことも利用される理由の一つです。

しかし、ヤクザ風の男たちがロビーなどでたむろしていれば、一般客の迷惑になりますし、ましてや違法行為が行われているとなれば放置しておくにはあまりにも危険です。

2.ホテルロビーの利用拒否と退去要求

ホテルのロビーやラウンジに関しては、一般的に民法で定められる所有権または占有権に基づく法的な管理権限を持っているものです。これは喫茶店に関しても同様のことがいえます。ホテル内で一般客が平穏かつ快適に過ごすための環境を確保することは、ホテル側と一般の利用客との間における宿泊その他の利用契約上の義務であるといえます。ホテルの多様化に対応したサービスの提供促進については旅館業法によっても規定されています。

(1)利用拒否と退去要求

ヤクザ風の男たちの証拠といえる行動のビデオや写真を撮影し、法的管理権限を盾にロビーなどの利用を拒否し、退去の要求をします。退去要求に従わなかったときには、不退去罪(刑法130条後段)が成立していることを告げた上で、警察に通報します。
また、男たちの行動や言動が営業の妨害になっている場合には、威力業務妨害罪(刑法234条)が成立する可能性もあります。

ホテルの対面ばかりを気にして、お金で解決をしようとすれば、なんでもお金で解決するという情報が流れ、逆にホテルのイメージを損なうばかりか、不当な要求や嫌がらせが続くことも考えられます。

(2)民事的対応

不当要求や嫌がらせが続く場合、相手の氏名や住所などを特定することができれば、法的管理権限をもとにホテルへの立ち入りや不当要求行為を禁止する仮処分命令の発動を裁判所に対して申立てることができます。
裁判所では一般の民事事件の審理とは異なり、数日以内に仮処分命令を出してもらえます。仮に裁判所の仮処分命令が無視されたとしても、仮処分命令が出ていることから警察が刑事事件として立件することが容易となります。
また、事案によっては、警察が暴力的不当要求行為であることを認定し、中止命令を出すことも可能となります(暴力団対策法)。

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