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「マネーロンダリング」とは

「マネーロンダリング」とは何でしょうか。内容と法的規制がどのようになっているか、分かりやすく教えてください。

1.「マネーロンダリング」とは

不正による利益の獲得を目的として犯罪が行われた場合、不正に得た利益を隠すことや、犯罪行為とは関係がないように見せること、また不正に得た利益を利用して別の犯罪における準備資金としていることがあります。
マネーロンダリングとは、不正に得られた利益を洗浄して、あたかも適法な利益であるかのように見せる行為等を意味するものであり、このような行為を禁圧するための法規制としてマネーロンダリング規制があります。

マネーロンダリングでは、架空名義の預金口座を開設して預金をすることや、適法に行われている商取引の売り上げに混入させるなどの方法があります。しかし、このような方法を放っておけば、不正な方法によって利益を得た犯罪組織が拡大することになり、より悪質な犯罪行為の発生を起こすことが考えられます。つまり、犯罪組織の拡大および悪質な犯罪行為の回避のためにもマネーロンダリング規制が必要となりますが、近年では、科学技術の進歩や経済のグローバル化が進んでいるため、国内にとどまらず国際的に広がりの中で麻薬等のあらゆる犯罪が行われているので、マネーロンダリング規制には国際的な協力が必要となります。

2.海外の状況

マネーロンダリングの規制における国際的な取組みとしては、1988年12月に国際連合で「麻薬及び向精神薬の不正取引の防止に関する国際連合条約」が採択されたことにより、薬物犯罪によって得られた利益のはく奪を図るとともに、そのような犯罪の取締りを国際協力によって行うことが定められています。
また、1989年に行われたアルシュ・サミットでの経済宣言では、金融活動作業部会(FATF)が設置され、1996年6月には、この金融活動作業部会(FATF)によって、マネーロンダリングの規制対象が薬物犯罪だけにとどまらず、重大犯罪に対しても該当することを勧告し、さらに2001年9月11日のアメリカ同時多発テロが発生した後は、テロ資金対策の新たな国際的基準として、特別勧告を提言しています。さらに、FATFは2003年6月にマネーロンダリングの手口が多様化・複雑化していることに対応するため、疑わしい取引に対する届出制度の適用し得る対象を金融業者以外の事業者(不動産業者、貴金属・宝石等取扱業、法律家・会計士等)にも及ぶことを勧告しました。
そして、2000年11月には、国連総会において、国連国際組織犯罪条約における本体条約が採択されることとなり、中でもマネーロンダリングの規制に関しては、各国における国内法制を充実させる目的で諸規定が定められました。

このように国際的な動きがみられる中、1986年にはアメリカで、また1992年にはドイツによって薬物犯罪以外の重大犯罪を対象とするマネーロンダリングに対する規制のため、法整備が整えられ、これと同様の法的規制がイギリス(1993年)やフランス(1996)年に整えられました。

3.わが国の状況

日本と世界におけるマネーロンダリング規制を比較すると、以前の日本の法整備は世界に比べ遅れをとっていました。
しかし、平成3年10月に薬物犯罪によって得られる利益を対象にした法規制である麻薬特例法が成立し、また平成11年8月には、薬物犯罪以外の犯罪によって得られる利益を罰則の対象とした上、疑わしい取引の届出制度等に関する規定を定めた「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律が制定されました。

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