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暴力団対策法施行後15年の情勢

平成4年3月に暴力団対策法が施行され、15年が経過しましたが、その後の暴力団情勢はどのように変化してきているのでしょうか。

暴力団対策法施行から15年が経ちますが、その間に暴力団の組織、活動の状況には大きな変化がみられます。暴力団組織の特徴としては、構成員の減少、準構成員の増加傾向および指定暴力団主要3団体(山口組、住吉会、稲川会)の寡占化、山口組への一極集中があります。
また、暴力団活動の特徴としては、資金獲得活動の多様化、不透明化があります。

1.暴力団の組織状況の変化

全暴力団勢力数(暴力団員および準構成員)は、平成4年末の時点では約90,600人でしたが、平成7年末には約79,300人と減少傾向にありました。しかし、その後は増加傾向が続いたため、平成16年末には約87,000人となり、翌年からはまた減少傾向になったため、平成19年では約84,200人となっています。
人数の内訳をみると、平成19年末では構成員数が約40,900人と減少傾向にある一方、準構成員数は約43,300人と増加傾向にあります。昭和33年以降の統計をみると、平成18年末になり、準構成員の人数が構成員の人数を初めて上回りました。

また、3団体(山口組、住吉会、稲川会)による暴力団勢力の比率は、平成4年末では64.5%であったものが、平成19年末には72.6%と寡占化が一層進んでいる状況であると窺うことができます。
特に山口組は全暴力団勢力数のうちの46.3%を占めています。

2.暴力団の活動状況の変化

暴力団対策法が施行されたことによる暴力団排除意識の高まりと諸対策の推進によって、暴力団が社会から孤立しつつあります。
その一方で、社会経済情勢の変化に合わせ、活動形態を一層多様化、不透明化させ、未だに市民社会にとっての大きな脅威となっています。

また、暴力団勢力全体の検挙人員をみると、平成4年から平成19年にかけて、減少傾向になっています。
その一方で、主要3団体(山口組、住吉会、稲川会)における検挙人員数の合計は、平成4年では72.6%であることに対して、平成19年では82.5%と増加傾向にあり、特に山口組は平成4年から平成19年にかけて増加傾向が目立つことから、暴力団活動が活発化しているといえます。

さらに暴力団対策法に基づく行政命令が利用される件数は、全体的に増加傾向にありますが、平成19年の山口組に対する行政命令の発出件数は、全体の48.7%を占めており、この結果からも山口組による暴力団活動活発化が明らかであるといえます。

3.対立抗争の沈静化

暴力団対策法が施行されてからは、対立抗争事件は大幅に減少している傾向にあり、平成18年では、昭和58年以降初めて抗争事件に関する事案がありませんでした。
しかし、平成19年には対立抗争事件が発生していることから、暴力団における危険の本質は依然として変わることがないといえます。

対立抗争事件の沈静化は、
①暴力団対策法の規定に基づく対立抗争時の事務所使用制限命令の発出
②平成7年に発生した対立抗争事件に絡み、警察官が誤って射殺された事件に関して、山口組組長の使用者責任を認め、遺族による損害賠償請求を容認した最高裁判決に見られるような、被害者等による民事責任の追及
③指定暴力団の代表者等が対立抗争に伴う不法行為について、無過失損害賠償を負うこととするための平成16年の暴力団対策法の改正
などが原因としてあります。

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