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    [CATEGORY]:婚活トラブル

結婚を前提に付き合っている男にお金を貸した。別れるときに返済を求めても返してくれない。[POSTED]:2018-07-10

[ 問 題 ]Q35 結婚を前提に付き合っている男にお金を貸した。別れるときに返済を求めても返してくれない。
不正解答え:『 B.ケースバイケース。 』
理由:最初からだますつもりでなければ、詐欺にはあたらず刑事事件にはなりません。
正解!答え:『 B.ケースバイケース 』
理由:最初からだますつもりでなければ、詐欺にはあたらず刑事事件にはなりません。
不正解答え:『 B.ケースバイケース 』
理由:最初からだますつもりでなければ、詐欺にはあたらず刑事事件にはなりません。

「現在使われておりません」

J子は大手企業に勤めるいわゆるバリキャリOLです。20代は男に負けじと仕事に全精力を注いできました。恋愛は仕事の妨げ。男に養ってもらおうなんて、愚かな女の考えること、というのがJ子の信条。
女性では異例の昇進で、社の期待を背負ってアメリカ留学にも臨みました。留学から帰国し、気づくと35歳。周囲の友達は皆結婚し、子供を産んでいます。
「結婚祝いに出産祝い、なんだか私ばっかり損しているわ。」
ぼやきながら、親友の二人目の出産祝いを持って病院を訪ねました。新生児を抱く親友の笑顔は慈愛に満ち溢れ、聖母のような神々しさを感じました。
「忙しいのに来てくれてありがとう。抱いてあげて。」
赤ちゃんを抱くと、小さく、暖かく、柔らかく、壊れそうで、命の重みを感じました。
気が付くとJ子は泣いていました。子どもが欲しい。J子の考えは一変した。
それからというものJ子は婚活に励みました。35歳、一刻も早い方がよい。合コンには積極的に参加し、お見合い業者にも複数登録しました。

30対30のお見合いパーティでは、J子が女性最年長。自由トーク形式だったため、J子は壁の花になってしまったこともありました。やっぱり35歳じゃ無理なのかな。諦めて帰ろうとした瞬間、20代と思われる若い男性に声をかけられました。
「ちょっと話してもいいですか。ベンチャーでITやってるL男って言います。」
L男は大学時代から起業しており、社会の荒波を潜り抜けてきたようです。若いのに落ち着いています。
「若い子は何にも考えてなくて一緒にいてもつまらないんです。仕事が充実している女性の方がキラキラしていて魅力的だなあ。お互い尊敬しあえる関係が僕の理想なんです。」
J子はL男と付き合い始めました。J子は付き合うと同時に、自分の結婚感や子育てについての考えを語り始めました。普通の男性なら引いてしまうほどに。しかし、L男はニコニコと聞いてくれました。

「今度引っ越そうと思って。二人で生活するようになったときに使う家具をそろえようかと思うけど、今手持ちがなくてね。」
結婚を意識したようなL男の発言にJ子は舞い上がりました。
「いくらくらい必要?私も協力するよ。」
「美しいJ子に似合うのは最高級家具だと思うよ。」
J子は200万円を渡しました。
「バリ島に素敵な結婚式場があるらしいから、下見に行こうと思うんだ。もし気に入ったら仮契約になるかもしれない。ある程度まとまったお金を持って行った方がいいかな。」
「私も行きたい。お金は私が用意するわ。」
L男はJ子の同行を体よく断ったものの、ちゃっかり300万円を預かりました。同行を断った時点で、おかしいかな、刑事事件弁護士に相談した方がよいかな、と思ってもよさそうですが、結婚した一心のJ子は冷静さを失っており、自分が置かれた状況をよく認識していませんでした。
「今の僕の事業は、まだ自転車操業的なところがあって、結婚に踏み切れない。次のチャンスはものにしたいんだ。まとまった投資が必要だけど、これがうまくいけば結婚しよう。僕は2000万円注ぎ込むから、君も1000万円助けてくれないかな。君との将来への投資なんだ。」

J子は今までの仕事人生でため込んだ貯金を解約して、L男に1000万円を渡しました。
「この事業は大化けするよ。しばらく仕事に集中する。また連絡するから、その時は指輪を選びに行こうね。」
それから一カ月、L男からの連絡はありません。今の状況だけでも聞いておこうと、J子はL男へ電話をかけました。
「お客様がおかけになった電話番号は現在使われておりません。」
J子は血の気が引くのを感じました。騙された。

「結婚詐欺」とは金品を騙し取ること

「結婚詐欺」という言葉があります。結婚を約束して相手を信用させ、金品などをだましとることをいいます。世間ではただ単にだますという行為を、「詐欺」と言っている風潮があります。友達の卒業アルバムに写っていた綾瀬「はるか」を紹介してもらった。やって来たのがハリセンボンの「はるか」でも、財物を騙し取られていない以上、「詐欺」ではなく、もちろん刑事事件にはなりません。
女性を騙してデートに付き合わせた場合、女性から騙し取ったのは時間ということになるでしょうか。女性が好きになった場合、女性から騙し取ったのは女性の心ということになるでしょうか。ハート泥棒とはこのことなのでしょうか。女性を騙して性行為をした場合、女性から騙し取ったのは女性の貞操ということになるでしょうか。時間や心、貞操はいずれも、騙し取ったところで詐欺罪にはあたらず刑事事件にはなりません。詐欺とはあくまで財産犯で、財産的価値のないものを騙し取っても詐欺の刑事事件にはならないのです。残念だが女性の心も貞操も、刑事事件となるかどうかを判断するにあたっては財産的価値がないとみなされます。この点は刑事事件における判断基準と世の中一般の考え方に齟齬があるところですから、具体的事例に関する詳しい説明は刑事事件弁護士に確認してみるとよいでしょう。

いずれにせよ結婚詐欺とは、結婚するつもりがないのにあるかのように装って、金をもらい、返すつもりもなく金を借りることです。デートの時のおごりやプレゼントレベルでは詐欺の刑事事件にはならず、要求度合いや頻度、額などによって詐欺の刑事事件が成立するかどうかが判断されます。

現金を手渡しするのは避ける

では、お金を借りる段階では騙し取るつもりはなかったが、その後にお金が足りなくなって、結果的に返せなくなった場合はどうでしょうか。この場合は、詐欺の刑事事件にはなりません。住宅ローンが返せなくなっても詐欺の刑事事件にはならないのと同じことです。つまり、詐欺の刑事事件になるかどうかの判断において、借りた段階で返済する意思があったかどうかが問題になります。
しかし、「返すつもりがあった」と言えば言い逃れられるわけではありません。返済意思があったかどうかの判断は、借りた人間の言い分だけではなく、客観的な事情も合わせて判断されます。返す当てがあったのか、資力や収入はどうか、使途目的は何だったのかなどが、通帳や給与関係の書類などで判断されるのです。
実際の結婚詐欺の事件では、意思があったかどうかだけでなく、そもそもお金を借りた事実すら認めない男性もいます。付き合っている相手にお金を貸す必要がある場合における刑事事件弁護士からのアドバイスは、現金を手渡すのではなく、振込により通帳間で金銭移動をして記録を残す、あるいは借用書を作成するなど、しっかりと記録を取っておくということです。

刑事事件弁護士の一言

当初からだますつもりだったかどうか。

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                      無 料
                      対立当事者に弁護士が就いた事件
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